スポーツ庁委託事業「スポーツキャリアサポート推進戦略」の一環として、『アスリートキャリアアドバイザー育成研修プログラム』を、2018年1月13日から3月17日の間の毎週土曜日に、ハイパフォーマンスセンターで開催しました。
アスリートが、競技者として、また社会人としてのキャリアを同時に形成する“デュアルキャリア”の考え方が重要視される一方で、実際に支援を行う人材は不足しています。
そのため、本プログラムでは、アスリートに対して、助言や情報提供といった適切な支援が行えるアスリートキャリアアドバイザーの育成を目的に、計10日間の研修プログラムを実施しました。
今後、このような人材育成プログラムが、学生アスリートの在籍する教育機関で展開され、アスリートの中長期のキャリア支援が効果的に実施されるための体制整備を目指し、本年度の受講者は、主にJSCが連携協定を結ぶ大学関係者を対象としました。
実際に講義で取り扱った内容は、スポーツ界におけるアスリートの現状や実際の社会の労働環境に関する知識・情報提供のほか、カウンセリングやメンタリングといった専門な技法の講習も実施しました。
JSCオリジナルの科目として、衣笠先任研究員より、ハイパフォーマンススポーツの競争環境やスポーツ医科学の役割などについての講義を提供したところ、受講者からは、接点の少なかった領域についての情報・知識を得られて役に立ったとの声をいただきました。
プログラム最終日の3月17日には、これまでの学習内容を活かす演習機会として、受講者一人一人に対し、ロールプレイングを実施しました。このように、座学だけでなく、演習を通してフィードバックを受けることにより、受講者により実践的なスキルを身につけていただけるようなプログラムにしております。
これからも、プログラム内容の向上・発展に努めるとともに、アスリートのキャリア支援を担う人材の育成に向けて取り組んでいきます。
《受講者コメント(抜粋)》
◯アドバイザーとして大きな枠で知識を備えられていると感じている。
◯アスリートキャリアアドバイザーとして自身の目的を振り返り、今後の計画を一部作成できた。
◯本当にお世話になりました。充実した3か月でした。講義がこれで終わりということがとても残念ですが、今後のアスリートサポートで十分に活かしていきたいと考えています。自分を高めていくこと、勉強すること、知識を得る、情報を収集することは、学生やアスリートに向き合う最低限のマナーであると私自身は感じています。