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Athlete Career Challenge カンファレンス 2023【開催レポート】 – スポーツキャリアサポートコンソーシアムSCSC

2023.03.24

★★★当日ライブ配信された映像が、スポーツ庁公式YouTubeチャンネルにて公開中です★★★


スポーツキャリアサポートコンソーシアム(以下、SCSC )は 2023年3月4日(土) 、 東京都の トラストシティカンファレンス・神谷町にて、アスリートのキャリア形成支援に関する情報等を広く発信し、アスリートのキャリア形成を取り巻く支援のネットワークを拡大することを目的とした「 Athlete Career Challenge カンファレンス 2023 」を開催しました。


SCSCは、2017年2月にスポーツ庁委託事業の一環として、アスリートのキャリア形成を支援する体制を整備することを目指して創設され、現在、産学官連携組織としてスポーツ界、経済界、教育界などから8 3の団体・法人等が参画し、「協働と共益」を理念に運営しております。

昨年度に続き4 回目の開催となる今年は、「アスリート・指導者が知っておくべきアスリートキャリアの向上とライフキャリアの関係」を大きなテーマとして実施しました。はじめに、SCSCの髙橋義雄会長が開会の挨拶に立ち、「これからは指導、メンタル、栄養、ストレングス、そしてキャリアも含めて、多くの大人たちがみんなでアスリートを育てていけるような環境が求められています。みんなで良い選手たちをつくっていける社会を目指していけるよう、私も勉強していきたい」と、アスリート育成・キャリア形成支援のさらなる環境向上を誓いました。
続いて、スポーツ庁の室伏広治長官から、「スポーツキャリアサポート支援事業」についての説明があり、SCSCの加盟団体が創設当初の13団体から83団体まで拡大する一方で、中央競技団体や大学のSCSC加盟数が少ないという現状やアスリートのキャリア全体を見据えたサポートができる指導者の不足等の課題を挙げ、「SCSCではこうした課題の解決に向けて、加盟団体の皆さまと連携を図り、アスリートが自らのキャリアを主体的に考え、競技を通じて培った能力を引退後の社会でも存分に発揮できるよう、スポーツキャリアサポートの取り組みを充実させていきたいと思います」と述べました。


セッション1では「アスリートのキャリアについて考える」をテーマに、JOCアスリート委員会委員長の松田丈志氏、スポーツ心理学博士の布施努氏、特定非営利活動法人キャリアカウンセリング協会理事長の藤田真也氏が講演。松田氏はキャリアに対する自身の経験をもとに、「多様性が進む現代社会においてはアスリートの引退後のキャリアも多種多様であることが大前提であり、現役時代から引退後のキャリアについてある程度のめどをつけた方が競技にも好影響を及ぼすことを今の現役選手に伝えたい」と述べました。一方で、キャリアサポート事業の取り組みや情報が数多くあるにもかかわらずアスリート自らがそれをキャッチできていないことや、現場のコーチの意識改革などを課題として挙げ、これらの課題解決に向けて「今後、JOCアスリート委員会がハブとなって、様々な情報を各NF(国内競技団体と共有したい。また、競技レベルに関わらず元アスリートの多様なセカンドキャリアを現役選手に届く形で伝えていきたいし、セカンドキャリアも挑戦しなければ作れない、挑戦するのは現役中だけではないことを伝えたい」と今後の展望を話しました。

また、講演後の質疑応答で出されたアスリートのキャリア形成の課題について、藤田氏は「アスリートがキャリアについて主体的に考えて、競技生活と並行して取り組むことが競技生活の向上にも役立つという決定的な知見をすべての関係者に周知すること。これが最大の土台だと思います」と回答。一方、アスリートのキャリア形成を支援する人材に求めることについては、布施氏が「一番重要なことは、そのアスリートがやっているスポーツの言葉でしゃべること。また、最初から高いレベルのことを望むのではなく、ちょっとだけチャレンジできることはどこかということを、現場の指導者や関係者の皆さんが注目していければいいのではないか」とアドバイスを送りました。



続くセッション2では「指導者に求められるキャリア支援とは」をテーマに、法政大学キャリアデザイン学部教授の田中研之輔氏の進行のもと、前半は元プロ野球選手でスポーツコメンテーターの古田敦也氏、スポ―ツ庁参事官(民間スポーツ担当)付スポーツ人材係長の渡邉一樹氏がクロストークを展開しました。 「選手会主催で今回のようなセカンドキャリアのカンファレンスを開催したことがあります。でも、実際に来た選手は4名だけ。それがプロ野球界の現実でした」と、日本プロ野球選手会会長だった2000年代前半を振り返った古田氏。それから20年が経ち時代の変化に合わせてプロ野球界も変わってきたとはいえ、「クビになった選手はもう食えなくなる……というのがプロ野球選手のリアルなセカンドキャリアです」と、現状の課題を明かしました。



これら前半の内容を踏まえ、セッション2の後半では、株式会社フットボールクラブ水戸ホーリーホック取締役ゼネラルマネージャーの西村卓朗氏、有限会社レジックスポーツ取締役専務の岡﨑美穂氏、東京サントリーサンゴリアPDMの小沼健太郎氏、一般社団法人大学スポーツ協会(UNIVAS)専務理事で仙台大学教授の池田敦司氏を加え、それぞれが所属する会社団体で取り組んでいるアスリートのキャリア開発について発表しました。また、これからの時代に求められる指導者の役割について、「いかに選手に寄り添えるかがキーワード」(西村氏)、「指導者側も子供たちの現状を理解して指導を変えていくこと」(岡﨑氏)、「選手に当事者意識を持たせること、アスリートの力を社会に転用させること」(小沼氏)、「学生とアスリートを掛け合わせるとスポーツから何を学べるのか、これをしっかりと教えること」(池田氏)とそれぞれ回答。これらの発表や求められる指導者像を受けて、古田氏は「学ぶことが非常に多かったですね。指導者によって手法は違うと思いますが、目的に対して自分はどんな手段が打てるのか。この選手にだったらこういう手を打てば、そういう気持ちにさせられるのかなと考えることが一番大切だと思いました」と総括しました。


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